コミュ障とは
コミュ障とは「コミュニケーション障害」の略で、人との会話に反応して適切に言葉を返せなかったりする疾患のことをいいます。
先天的や後天的に、身体(脳や聴覚)に疾患ができて起こる場合もコミュ障といいますが、多くは、身体に特に問題がないにもかかわらず、
自分の思いや考えを伝える言葉が見つからなかったり、表現力が著しく低かったりする大人の、心の疾患を指します。
場合によっては吃音や失語症を伴うこともあります。
コミュ障は発達障害ともいわれ、発症年齢は乳幼児期が多く、乳幼児では人見知りという症状に現れます。
思春期からの発症も少なくなく、うまくコミュニケーションができないので、他者を避ける傾向と同時に自分自身へのいら立ちや不安を抱えるようになっていきます。
そのために、ひきこもりになってしまうことも少なくありません。人との会話に自意識過剰にならないためにも、
自然に話せる機会を増やして、場に慣れるという行動パターンが必要なのですが、ひきこもりためにますます他者とのコミュニケーション環境から自らを遠ざけてしまうといったジレンマがあります
特に青年期には、社会的自立や異性との関わりという、新たに大きな現実に直面するために、コミュ障の当事者にとっては、さまざまな心理的要因と重なり、悩みはより深く、複雑な様相を呈してきます。
「自分は普通に就職できるのだろうか」「自分は異性の恋人を持ち、いつかは結婚することができるのだろうか」こうした不安は健常者でさえ、普通にあるものですが、コミュ障の人には、より大きなものとなっていきます。
また、コミュニケーションというのは、平たく言えば、極めて当たり前の人と人との自然な営みです。
学校で友達と話す、外で人に道を聞かれて話す、留守宅に電話がかかってきたのを受けて話す等々、誰もがさまざまな場面で、その都度、ごく普通にとっている行動であるために、
親であっても、我が子がそれをできないでいることに、全く気付かないで過ごしていることも少なくないのです。
そして、本人のつらさとは裏腹に、コミュ障は、いわゆる病気ではないために、社会の中でも、ネットなどを利用する若者たちを中心に割と軽い言葉で語られている傾向もあるようです。
アラキドン酸がコミュ障を軽減するという研究結果もあり、心の持ち方の工夫や、行動パターンの改善なども、今後ますます期待されるところではあります。
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